wevox活用の鍵は、「現場に寄り添う」こと

2020年8月17日(月)、チームづくりにまつわる様々な企業様の具体的な事例を共有するTeamwork Sessionをオンラインで開催しました。実際にwevoxを利用されている株式会社クイックの高橋様をゲストに招き、LT(ライトニングトーク)で具体的な活用&施策事例をお話いただきました。

事務的なwevox運用を解消するために動き出した高橋さん。状況改善のために、どのようなアクションをされたのか、当日のお話の内容を全文レポートで余すことなくお届けします! 

組織状態の可視化の必要が高まったタイミングでwevoxを導入

クイックの高橋です。本日はよろしくお願いします。

まずはじめに簡単に自己紹介をさせていただきます。私は株式会社クイック人材紹介事業本部に所属しています。転職支援や中途採用支援を行うコンサルタントが多く在籍する部署で、人事的な役割をしています。担当している業務としては、新卒採用をメインで行いつつ、wevoxを活用した組織開発を行っています。

入社以来、一貫してずっと新卒採用業務をやっていく中で、「内定や入社はスタートであり、入社後何年経っても仕事が楽しいな、この会社好きだなと思い続けられる会社にしていきたい」という思いが芽生えてきました。そして、自分でも色々と調べたり勉強していく中で、人材開発や組織開発、コーチングに興味を持つように。その話を日頃から上司にしていたということもあり、タイミングよく前任から引き継ぎという形でwevoxを活用した組織開発を任せてもらえるようになりました。

クイックグループは1500名程の会社なのですが、私はその中でも、人材紹介事業本部全拠点に対して、wevoxを活用した組織開発を行っています。サーベイ回答者は全職種ですが、回答者の多くは先ほどお話した通り、コンサルタント職の社員になります。

wevoxは2018年11月に導入をしました。会社の成長フェーズ的に社員が増え、組織内の価値観が多様化してきたこともあり、客観的に組織の状態を把握する手段として導入し始めました。導入して約1年経った昨年12月ごろ、前任から引き継ぎ、2020年4月から本格的に私のほうで担当しています。

月に1回サーベイを実施していて、1週目にサーベイ配信、2週目に結果を踏まえて現場が1on1をするというのが基本的な流れです。1on1には現状私はとくにタッチしていなくて、部長と各チームのマネージャー、その下のユニットのリーダーがメインで実施しています。私が関わっているのは、この図の通り、主に真ん中の部長。具体的には、月に1回、仮説分析レポートを配信するのと、集まってきたコメントの対応方法を協議しています。

一方通行の情報共有をやめ、双方向のコミュニケーションを意識

前任から引き継いでから数ヶ月は、まずは自分自身が理解することから始まりました。そして最初はwevoxの運用を事務的に行っていたんですね。ただ、仮説分析レポート作成や情報共有内容の精査をするうちに、果たしてこれは価値ある情報として、部長や現場の人の参考になっているのかな?そもそも1on1を任せきりにしていてちゃんと機能しているのかな?と疑問を持ちはじめまして。wevoxが形骸化していないか心配でした。とはいえ、サーベイ回答者が多い事もあり、一気に全部把握するのは難しいなと思いつつ、まずはできることから少しずつ工夫していこうという形で進めてきました。

まずは、前任から引き継いだ今既にやっていることのブラッシュアップ編ということで、工夫したこと2つをご紹介します。

1つめは、部長向けに月に1回行っている仮説分析レポートの工夫です。今までは、スコアの読み取り方のマニュアルで得た知識と、前任の過去の分析レポートをいくつか見た上で、見様見真似で自分なりに仮説分析をし、一方的に配信していました。ただ、ここの一方通行を変えることにしたんです。

具体的には、部長が気にされていることを常に確認したり、現場の業績、現場の声をランダムに情報収集したりという形で、これらをwevoxのデータと掛け合わせで分析することで、一方的感を減らしていきました。

ただ、現場の事を1番よく知っているのは、私よりも部長の方だと思うので、場合によっては正直に「ここはちょっとわからないのですが、どうなんですかね」みたいな形でレポートに質問を混ぜながらメールをすることにしたんです。

一方的な仮説分析をやめたことで、部長数名からの反応が変わりました。今までは「ありがとう」だけだった返信に、「今週から1on1をする中で、リーダーにこういうふうに発信していくね」などといった文言が加わるようになりました。あとは私も質問を混ぜていることもあるので、例えば「下降し続けてるけど、今はあえて施策打ってないっていうのはこういう理由からで、ここぐらいまで落ちたらこういうふうに動こうと思ってる」みたいなことを教えてもらえたりして。今までの一方的なものではなく、双方のコミュニケーションが行われるようになりました。結果として以前と比べると価値ある参考情報の1つとして、仮説分析レポートをお伝えできているかと思います。

もう1つの工夫は、管理職向けの情報共有メールです。前任から引継いでからあまりできていなかったのですが、良さそうな情報は共有しようと思いました。ただ、タイミングと内容が大事だと考えました。まずタイミングは、毎月2週目頭、サーベイ結果を見て、1on1を現場がやり始めるタイミングに合わせて配信するようにしました。内容としては、リリース情報と活用例、組織づくりのノウハウ共有です。ここで私が意識しているのは、「価値ある内容をわかりやすく共有する」ということ。読み手が1分以内に内容を理解できるよう、工夫してメールしています。ポイントは、何に価値を感じてもらえそうか、何に悩んでそうかっていうのは、普段からライトに情報収集しておくこと。彼らのニーズに基づいて共有しないと、ただのメルマガみたいになってしまいます。手段の目的化になっては本末転倒だと思っているので、場合によっては毎月ではないですが、良い情報は配信するようにしています。

返信があった人には、プラスアルファで価値のある情報を共有することで、双方向のコミュニケーションがしやすい関係性を作っています。実際、この工夫を始めて反応が増え、気軽に質問が来るようになりました。

ここまでが、前任から引き継いだものを少しブラッシュアップした工夫の2つになります。

現場の負担を考慮したGoogleフォームでの情報回収

ここからはちょうどまさに今取り組んでいる新たな施策検討編の話に入っていきたいと思います。ざっくり今はこのようなスケジュールで動いていて、8月はまさに現在進行中です。

明日ちょうど施策検討をブラッシュアップして、部長に提案しようとしています。引き継ぎの後、本格運用を始めた段階で、経営層や現場は何を求めているのかをまず知るために、4月はミーティングをメインに行いました。その結果、エンゲージメント向上に向けたノウハウ共有があまりされていないということが判明したんです。

そこで、wevoxのカスタムサーベイを活用したノウハウ収集を試みました。サーベイ回答者全員に対して、5月のサーベイ時に、エンゲージメント向上ノウハウの収集を行ったんです。よかったこととしては、サーベイ回答とセットで気軽に投稿できたという点、現場のパワーをかけずに私が集約することで、社員へライトにノウハウ共有ができた点でした。一方で、私の中で結構多くの反省点がありまして。匿名でサーベイをとっているため、ノウハウ共有がされたもののどの立場の方からのコメントかわからず活用イメージがわきづらかったり、良いノウハウでも背景や詳細がわからず匿名のため追加で質問ができず、結局役立てられるレベルのノウハウに落とし込めなかったりという事態が起こりました。まずやってみたことで良かったことはあったものの、もうちょっと考えてやらなきゃというのがここの失敗例で見えてきましたね。

ノウハウ収集に加えて、今後のwevoxを活用した組織開発を考えていくうえで、まずは今の活用状況や管理職の悩みを把握したいという考えもあり、7月の下旬にGoogleフォームを使ったアンケートを実施しました。これが成功例になるので、よければ参考にしていただけると嬉しいです。ちなみに回答率は93%で、結果やってよかったと感じています。

実施目的は2つでした。やってみて1番感じたのが、これまで不透明だった活用状況の把握ができたことが大きなプラスでしたね。今後の施策検討もしやすくなりますし、組織開発の施策を経営陣に相談しながら進めていく上で、データがあった方が説得力も増しますし、とりくむべき課題が明確になり優先順位もつけやすくなりました。

今後は、このアンケート結果と組織状況、あとは経営層や現場の声などを踏まえた上で、施策を優先順位付けしながら検討していきたいなと思います。

7月に行ったアンケートは、回答としては3分くらいで回答できるすごく気軽なものなんですけど、設問数が多いため一部抜粋をして記載させていただいています。wevoxの利用状況把握を5段階から選択いただき確認したり、重視しているキードライバーを聞いたりしました。

また、アンケートで多かった要望としては、短い時間で組織づくりに関する有益な情報を得たいというものでした。なので、私のほうで追加ヒアリングしたうえですぐに活かせるような情報共有をできる仕組みを今考えているのと、ディスカッションやワークショップを不定期開催で現場に負担がいきすぎない形で開催していけたらいいなと思っています。 

アンケートを実施してみて具体的に良かったなと思ってることは、主に3点です。

まず、マンネリ化した状態をどうにかしたいと思っている管理職が一定数以上いることがわかったこと。エンゲージメント向上に向けて、他拠点や他チームの情報共有をし合うことに興味がある人が半数以上もいることが判明したこと。最後が、管理職の社員のパワーをなるべく最小限にした上で、価値ある情報のノウハウ収集ができたこと。これから共有もしていきたいなと思っているので、それが実現できたのかなと思っています。

最後に、現場責任者の方に寄り添ううえで、私が大事にしてる2つのスタンスを共有させていただきます。1つが相手目線に立って考えるということ、2つ目が最小のパワーで最大の価値を発揮させるということ。何を考えるにもこの2つは軸としているので、参考にしていただければと思います。私はwevoxの運用をまだやり始めたばかりということもあって、自分のやり方に全く固執しようと思っていません。他の会社でいいなと思ったことで、自分の会社にも合いそうだなと思ったことは惜しみなく取り入れていきたいと思ってるので、むしろ勉強させていただきたいです。是非情報交換させてください!

本日は、お時間をいただきありがとうございました。


当日の質疑応答

最後に、登壇者のLTに対する参加者からの質問とその回答を紹介します。

Q:クイックさんの場合、施策は部長から現場のリーダーにトップダウンで伝えられるのか、現場発で生まれるのかでいうとどちらですか?

高橋:現場発の取り組みはまだまだ少ないです。ただやはり理想は現場から組織をよくする行動がどんどん生まれてくることなので、これからはノウハウ共有やワークショップなどの考える機会を通じて、現場の当事者意識を醸成させていきたいですね。どんどん自分ごと化させて、現場発の施策をたくさん生んでいきたいと思っています。

Q:wevoxにあまり向き合ってくれない管理職の方にはどのようにアプローチしたらいいと思いますか?人事が強く言うと押し付け感が出ますし、なんとか腹落ちさせて動いてもらいたいと思っているんですけど…。

高橋:私が質問者さんの立場だったら、その管理職の方が組織に対してどのように考えているかをまずは聞きに行きます。wevoxが必要ないと思っているなら、なぜそう思うのか?代わりに何が必要なのか?など聞けることはたくさんあります。そういったことを聞くと、「エンゲージメント」という言葉と使わないだけで、似たようなことを大切にされていらっしゃる場合も出てくると思うんです。そういうときは、言葉を言い換えて説明しますね。捉え方や解釈にギャップがあるだけで、見ている先やチームの理想はあまりズレていないことも多いと思うので。あとは、その管理職のチームのメンバーにライトに話を聞きに行くといいと思います。メンバーに「最近チームの調子どう?」と聞いて、よかったらよかったでいいですし、悪かったらその情報を元に管理職の方にどう感じているか聞きに行きますね。相手に寄り添ったうえで、コミュニケーションを取るのが大事だと思います。

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