はじめまして。DIO若手編集部員の徳永です。僕は世代が上の方との飲みニケーションがどうしても苦手なんです。聞いてもいない話を延々と聞かされたり、長い時間拘束されるのがどうしても苦手で…。どうしたものかと悩んでいた時に、ふと「飲みニケーションを促進する企画がある」という情報が耳に入りました。「僕の悩みを解決してくれるかもしれない…」と思い、主催されている洋酒メーカーバカルディ ジャパン株式会社に突撃し、若手を代表して世代を越えたコミュニケーションに対する本音をぶつけてきました!飲みニケーションの実情、業務時間外のコミュニケーションの価値など、盛り沢山の内容をお届けします!僕と同じ悩みを持つ若者世代のみなさん、「飲みに誘っても部下が乗り気じゃない」と悩む上司のみなさん、要チェックです。

INTERVIEE

島田英明氏

バカルディジャパン 株式会社マーケティング部 マーケティングマネージャー
2015年バカルディジャパンにボンベイ・サファイアのブランドマネージャーとして入社。2018年同社のホワイトスピリッツのマネージャーとして様々なマーケティング活動、および、洋酒の普及活動に従事。

 

本日はよろしくお願いします!いきなりですが僕の悩みを聞いてください。僕、上の世代とのお酒の席がどうしても苦手で…。実際に同じような悩みを持つ若者はやっぱり多いですか。

(島田)質問ありがとうございます。回答する前に、今の時代の若者の飲酒事情についてお話させてください。

現在、若者の酒離れが進んでいるという実態があります。20代の飲酒率は50%で、一番高い60代の60%とは10ポイントも離れています。その間の30代、40代は50%台の前半くらいですね。若い人ほどお酒を飲まなくなっています。一方一人あたりの飲酒量は若者が一番多いんです。若者は健康で元気なので、年配の方よりたくさんのお酒を楽しめるのは今も昔も変わっていません。

そしてご質問の飲みニケーションについてですが、独自でアンケートを取った結果、20代の若者の半分以上が「飲みニケーションに意義を感じている」という結果が出ました。若者ほど実は飲みニケーションを求めているんです。

え、そうなんですか!意外…

(島田)ただ「飲みニケーションに意義を感じている」が、それはあくまで理想のコミュニケーションができた場合であって、徳永さんと同じようなマイナスな感情を持っている若者は多そうです。「上司に説教される、時間が長い、愚痴をだらだら聞かされるのが嫌だから、意義は感じているけど行きたくはない」という意見が多かったんです。

全く同じこと考えてました…!お酒の席で仲を深めるということ自体にはすごく賛成です。

(島田)近年の若者の飲酒事情を調べていくうちに、もう一つ特徴を見つけたのですが、その特徴が若者が飲みニケーションに対して抱いているイメージに大きく関わってくると思います。徳永さん、お酒の席の一杯目は何を飲まれますか?

僕は必ずハイボールですね。

(島田)昔は「とりあえず生(ビール)!」だったんです。今の若者は、一杯目にビール以外のお酒、ハイボールやレモンサワーなど各々好きなお酒を自由に選択するんですね。

何が言いたいかというと、飲酒にも選択の多様化が進んでいます。飲む飲まないの選択もそうですし、お酒の種類の選択も今は多様です。周りに左右されずに、好きにお酒を楽しむのが今の若者の特徴ですね。普段自由にお酒を楽しんでいる分、上司との飲みニケーションにデメリットを感じやすくなっているんだと思います。

昔は上司と飲みに行ったら、断ることもできず上司に飲みに連れて行かされて、一杯目は必ずビールでした。徳永さん、絶対こういうの嫌でしょ(笑)?

絶対に嫌ですね(笑)。だから行きたくないんです。自分の好きなお酒の楽しみ方ができない。

(島田)その通りだと思います。しかし、「飲みニケーションに意義がある」と思われているのも事実としてあります。どの時代にも「社員同士で飲食を楽しみながらコミュニケーションをとりたい」というニーズはあるんです。ましてや人は人生の4分の1の時間を仕事に使うわけで、家族と友人と同じように、職場の仲間との関係性も大事にするべきなんです。

一方で今はチャットツールの発達や、働く場所の自由化が進み、対面でのコミュニケーションが昔よりも減っています。話す機会があっても、仕事の話を最低限するだけで、人となりまで理解できるような会話は行われていないことが多い。デジタルの時代だからこそアナログなコミュニケーションを促進するために、『職BAR』という企画を立ち上げました。

職BARとはどのような企画ですか?

(島田)簡単に言うと、職場にいろんなことを話せる本物のバーを1日だけ設置するという企画です。みなさんの業務時間以外のコミュニケーションを活性化させることを目的に始めました。職BARでは本物のバーテンダーを呼ぶんです。お酒を社員同士で飲むだけではなく、お酒について学ぶ機会や、みんなでカクテルを作るといったアクティビティも提供しています。

楽しそうですけど、結局は上司と飲む場所が変わっただけなんじゃないですか?

(島田)通常のお酒の席とは違うのは、一緒に参加するアクティビティが設けられているという点です。参加者みんなでジントニックを作るんですが、若者のほうが手先が器用なので、作るのが上手なんですね。年齢関係なく同じテーブルの人同士で作ったカクテルを飲ませ合って、上司のカクテルの味を批判する若手社員とかも出てきて盛り上がるんです(笑)。年齢や役職を越えたコミュニケーションが生まれていく。そのまま真面目な話になったり、どうコミュニケーションが発展するかは参加者のみなさん次第で変わってきます。

お酒を飲めない人はどう巻き込んでいるんですか?

(島田)お酒が苦手な方にももちろん対応していて、モクテル(ノンアルコールカクテル)を提供しています。お酒そのものではなく、お酒の場を楽しめるような機会にしています。

本日は実際に職BARに協力してくださっている、バーテンダーの一守さんもお呼びしています。お酒の場のプロフェッショナルに、もっと詳しく聞いてみてください。

(一守)バーテンダーの一守です。本日は何でも聞いてください。

INTERVIEE

一守邦泰氏

ミクソロジスト株式会社
取締役兼ビバレッジマネージャー
BAR RAGE AOYAMA バーテンダー

 

(本物のバーテンダーだ…)よろしくお願いいたします。一守さんは、職BARでバーカウンターに立っているんですか?

(一守)そうですね。会社に直接出向いて職BARでバーテンダーをやらせてもらっています。普段僕が接するのはお酒が好きな人、バーが好きな人に限定されていて、それ以外の方々とも接することができて毎回とても新鮮です。

普段バーに行くことがない人とも接しますもんね。バーに訪れる客層の変化を感じたりしますか?

(一守)昔よりも男性同士で来るお客さんは減った気がします。一方、カップルや女性一人のお客さんは増えました。昔は上司と部下の組み合わせが多かったんですが、今の時代やっぱり職場のコミュニケーションは減っているんでしょうね。

メインの客層はおいくつくらいの方ですか?

(一守)40代、50代ですね。20代はやっぱり少ないです。バーって高いイメージありますよね。普段使いをする若い方はあまりいないですね。でも今は一杯1000円以下で楽しめるお店もありますし、ここも多様化は進んでいます。徳永さんは、バーに行ったりされますか?

あまり行かないですね。おっしゃる通り少しお金がかかりそうですし。意中の女性をデートに誘う時とかに利用したことはありますが…(笑)。

(一守)バーはカッコつける場所ですし、そういう利用の仕方も僕たちとしては大歓迎なんですよ。お酒の場というシチュエーションを楽しんでほしいんです。

お酒を飲めない人は、モクテル(ノンアルコールカクテル)を飲みながら場を楽しまれます。また普段は飲む人でも、接待時などは酔えないですよね。そういう時は、僕たちバーテンダーに事前にこっそり伝えていただけたら、僕たちはお酒を出す時にこっそりアルコール度数の低いお酒を渡します。ようはシチュエーションによって、楽しみ方を変えていいんです。僕たちバーテンダーは、そういうお客さんをサポートするのが仕事なんです。

バーテンダーってカッコいいですね…。バーという空間は人間関係にどう影響を与えるとお考えですか?

(一守)やはり親密度は高まりやすいです。カウンター席は横に座って、近い距離でお話をしますからね。気まずい時は目線を外して前を向けばいいし、何かを伝えたい時は目を合わせられる。こうしたカウンターの構造をうまく使って、コミュニケーションに活かしてほしいです。

なるほど。実際にバーテンダーとして職BARに参加されての感想を詳しく聞かせてもらえますか?

(一守)最初はみなさん職場にバーテンダーがいる光景に慣れず、緊張されているんですが、一緒にお酒を作って飲んでいくうちに徐々に盛り上がって、本当に楽しそうにされるんです。その光景を見たら、やってよかったなと思えますね。バーテンダーって人が好きなんです。お酒、バーというツールを使って、人に楽しい時間を提供する。それが大勢の人に対してできているのが、この職BARという企画だと思っています。

職BARでジントニックを作る一守さん

(島田)毎回本当に盛り上がりますよね。企画が終わって、僕たちが撤収作業をしている中まだ残って飲んでいる方や、その後飲みに出かける方もいたくらいです(笑)。

楽しそうですね。飲みニケーションって正しく行うと楽しい気がしてきました。

 (島田)そうなんです。最後に、実際に職BARを導入してくださったヒトカラメディアさんもお呼びしてますので、生の声を聞いてみてください。

(大塚)はじめまして。自社での職BARの開催を担当しましたヒトカラメディアの大塚です。本日はよろしくお願いします。

INTERVIEE

大塚裕樹氏

株式会社ヒトカラメディア ワークプロデュースグループ
プランニング事業部 運営チーム サブマネージャー

1992年生まれ、東京都葛飾区出身。2017年より、新しい働き方を模索するメンバーと共にイキイキと働く人を少しでも増やすべく、ヒトカラメディアにジョイン。オフィスの内装設計を行うプランニング事業部において事業部運営、外部企業との連携・企画などを担当。キャンプ/アート/お酒など「遊び」の要素をオフィスに取り入れることで「働く」の新たな一面の発掘に取り組む。

 

(どんどん人が出てくる…!)よろしくお願いします!最初に職BARを導入された背景をお聞きしてもいいですか?

(大塚)弊社ではシャッフルランチや業務時間外のメンバー同士の活動への補助金サポートなど、社員のコミュニケーションを促進させる施策を熱心に行っていました。一方で、飲み会にわざわざ参加するのはハードルが高い人もいたり、毎回参加が固定のメンバーになってしまったりという課題感もあり、もっといろんなメンバーがフランクに参加できる工夫が必要だなとも感じていました。

月に1回全社員が集まるタイミングがあるのですが、その後に社員同士がコミュニケーションを取れるような機会を設けるようにしています。ある日、次の打ち手を考えていると、ちょうど島田さんから「職BARやってみませんか?」というお誘いがあったんです。直感的に「面白そう」と思って、やってみることに決めました。

実際に職BARを実施されて、社員さんの反応はどうでしたか?

(大塚)僕は今の会社に入社して2年で、いろんな社内企画を計画してきたんですけど、おそらく今までで一番盛り上がりました(笑)。

自分たちで企画する飲み会だと、どうしても仕事の話になってしまっていたんですね。でも職BARでは「お酒を一緒に作る」という共通の目的があります。そういう場では上司も部下も関係ありません。普段から年齢や役職関係なくフランクに会話が繰り広げられる会社ではありますが、それでもやっぱりいつもの会話ではなかなか出ないような話題で盛り上がったりもしました。あとはお酒のうんちくを披露する社員もいて、コミュニケーションの幅が今までと比べて、とても広がっていました。

実施後に何か変化はありましたか? 

(大塚)業務時間外のコミュニケーションが増えましたね。こちら側が用意したコミュニケーション企画の参加率もよくなりましたし、自然に生まれる会話も増えましたね。仕事終わりに飲みにいく人も増えて、その面子も今までよりも多様になった気がします。

また僕自身触発されて、職BARをやった翌月に全国各地のご当地缶詰を集めて食べる「缶詰ナイト」というイベントを主催しました(笑)。集まりもよかったですし、すごく盛り上がりましたよ!

缶詰ナイト楽しそうです!やはり業務時間外のコミュニケーションって大切ですか? 

(大塚)業務時間中のきっちりしたコミュニケーションって、想定の範囲内の話しか出てきませんよね。変化が激しい今の時代は先が読めないことが多く、そういう時こそ予期せぬ新しいアイデアが重要だと思うんです。事前に予想ができない、業務時間以外のフランクでくだらないコミュニケーションに価値があるんです。今の時代こそ、普段のコミュニケーションの延長戦から離れた位置に身を置くことが大事と思っています。

(島田)ヒトカラメディアさんみたいに活発な若い会社以外にも、職人気質の町工場など様々な会社で職BARを開催してきました。ある製本会社では、営業職と技術職の間に隔たりがあったんです。ベテランの職人と若手の営業職の年齢はおじいちゃんと孫くらい離れていました。その会社は、企画を担当した社員さんが事前に用意した質問カードを元に、それぞれが話すといったアクティビティをお酒を飲みながら行いました。

そこでベテラン職人さんが一発目に「10年後はどうなっていたい?」というカードを引かれたんですね。彼曰く「もうさすがに引退してる」とのことでした(笑)。しかし、その引退のお話から、下の世代に何を継承したいかといった話や、実は若い営業職の社員には期待を寄せているという旨の話をしてくださって、熱い場になったんです。また他の社員さんは「一番の思い出は?」というカードを引かれて、奥さんとの馴れ初めのお話をされて、「人間味」が出るコミュニケーションがどんどん生まれていきました。

ただの従業員仲間ではなく、1人の人間として見ることができるようになる。これが飲みニケーションのいいところではないでしょうか。

なるほど。とても身に沁みました。今まで抵抗のあった飲みニケーション、明日以降積極的に参加してみようと思います!素晴らしいお話をありがとうございました。

職BARについて

申し込み期間は2019年12月末までです。実施は来年以降もできるので、興味ある方は職BARのホームページにアクセスしてみてください。

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