こんにちは!DIO編集部です。

2020年1月20日(月)、アトラエオフィスにて、チーム作りにまつわる様々な企業様の具体的な事例を共有するTeamwork Sessionを開催しました。実際にwevox利用企業5社の方をゲストにお越しいただき、LT(ライトニングトーク)で具体的な活用&施策事例をお話いただきました。当日のお話の内容を全文レポートで余すことなくお届けします!

株式会社マイクロアド 緒方氏

「事業と組織が両輪で回っている状態」を目指して

マイクロアドの緒方と申します。マイクロアドは広告データマーケティング事業を行う会社で、2011年の広告プラットフォーム戦略から始まり、2016年にはデータプラットフォーム戦略に移行、そして現在はそれに加えて特定の業界や業種に特化した戦略をとっております。

まず、僕たちは会社の理想状態を「事業と組織が両輪で回っている状態」と捉えています。マイクロアドが2011年に始めた広告プラットフォーム戦略で使われていた技術は、当時ではかなり新しいもので、業界のパイオニアと言われるほどでした。

事業自体は順調に成長していく一方で、組織については、事業に最適化する形で後追いでいろいろと付け加えていったという感じでして、当時を振り返ると事業の成長スピードに甘えていたというのが正直な所感です。2015年頃、既存ビジネスが成長の踊り場に来た時に、組織面での課題が浮き彫りになってくる部分もありました。これまでが低すぎたという所感もありますが、離職率も5%くらいから、20%程度に引きあがりました。育成においても、ベンチャーあるあるのOJT文化で、現場任せという状態でした。

どちらか片方だけではなく、事業と組織を相互作用させ、再度成長カーブを描けるように、とそう考えるようになりました。まずは、組織の状態を正しく知るべきと考え、現状把握をするべく組織サーベイを実施することを決めました。まずは、親会社で活用されていた組織サーベイツールを使うことになりました。ただ、運用していく過程で、そのツールは個人にフォーカスがあたりすぎてしまっていたり、組織の縦横斜めのスコア分析が難しかったり、定性的なコメント面で把握することはできても、定量的に時間軸で分析することが難しかったりと、結局使いこなすことができませんでした。

その後、組織状態を定点観測できて、運営サイドが個人スコアに着目して網羅的に分析できるツールを探していたところ、wevoxに出会いました。早速導入して、最初のサーベイを取ったところ、僕たちの課題は主に2つ、「理念戦略」と「自己成長」でした。ちなみに、マイクロアドの人間関係は高いということも、スコアが出たことで改めて認識することができました(笑)。課題もいいところも、感覚的にはわかっていたんですが、スコアという形で数値が出ることで、確信に変わりましたね。

次に、我々が課題に対してどういうアクションをとったかの話をさせていただきます。まずは「理念戦略」の課題。2016年に事業を大きく切り替えたタイミングで、会社のビジョンとミッションを刷新したこともあり、このスコアが低いのはなんとなくわかっていました。そこで、組織に対する愛着を高め、働きやすい会社作りを行うために組織ドライブ室を設立いたしました。現場から会社をよくしていこうということで、有志で集められた組織になっています。

組織ドライブ室で、まずMAKEという施策を実施しました。みなさん「真剣10代しゃべり場」というNHKの討論番組を覚えていますか?あの番組のように、あるテーマに沿って選出メンバーでディスカッションをします。新制度やサービスの発案などのテーマで議論し、出た意見を上層部に提言するという施策で、マイクロアドが代々お世話になっているスナックで実施しています。

実際に、新卒3年目のメンバーを集めて、組織課題に議論した会もありました。その際に、「個人のミッションが組織のミッションに紐づいていない」という声があがっていました。当時、経営陣でもすでに同様の議論がされていて、OKR導入が前倒しでスタートすることになりました。現場から適時適切に声が拾うことができ、施策の解像度自体も上がってきている実感があります。

また、施策を実施するだけではなく、よりPDCAを回すためにも、wevoxのカスタムサーベイも活用するようにしています。また、毎回、役員への質問も回収しています。集まった質問に対し、社内SNSで役員陣から回答しています。カスタムサーベイのおかげで現場と役員の距離感も近づきました。役員は現場について知ることができますし、現場も役員の考えを知ることができる。こういった情報自体がオープンになったというのは良い成果と思っています。これからも継続していきます。

次に「自己成長」についてです。ここも「教えあい、学びあう文化」というテーマを設定し、主に施策としては2つ実行しています。分かりやすく言うと、OJT的な自己成長と、Off-Jt的な自己成長の二軸で考えていて、日々の業務を通じ成長実感を持つことはもちろんですが、直接的な業務以外でも学びや気づきを得る場所を提供していきたいと考えました。

1つ目が、「PJ制度」。主に新規事業の立ち上げを加速させるための施策でもあるのですが、様々な部門からプロジェクトメンバーを招集し、1週間に2回、社長と進捗共有、戦略の壁打ちをするMTGが組まれます。新規事業はスピードが重要と考えており、すごいスピードでPDCAを回しています。メンバーもはじめはヒィヒィ言っていたりはしましたが、回を重ねるごとに成長が見えていると聞いています。プロジェクトに参画しているメンバーの成長は著しく、最近は、新卒1年目からプロジェクトリーダーになっているものもいます。

2つ目に、Off-Jt的な育成をという観点で、「MAnavi」という自社オリジナルの研修プログラムも企画実行しています。「教えあい、学びあう文化」というテーマがありますので、主には、役員陣、部門責任者のナレッジを組織に還元するために、各人が講師となり、毎月4本程度の講義を実施しています。内容自体は、ロジカルシンキング、ビジネススキル、マインド関連、カルチャー関連、とテーマを持って実行しています。実際に、責任者も講師をすることで、過去のナレッジを言語化する機会にもなっており、一石二鳥と感じています。

実際に、こういった行動を通じて、wevoxのスコア自体も上がってきています。具体的に「理念戦略」スコアは6アップ、「自己成長」スコアは5アップとなっています。すべての施策が、こういった結果になっている、と言いたいわけではなく、組織に対してPDCAがきちんと回せる状態になったという点と、数字で結果がわかる点はwevoxの良いところだと思っています。

最後に、いかにきちんとwevoxでPDCAを回せるか?という観点にこだわりたかったので、アトラエさんから頂いた「エンゲージメントの改善にはチーム単位での日々改善が重要」というアドバイスを元に、自社内で管理者向けのwevox勉強会を始めました。

まずは、管理者をログイン頻度でグループ分けし、研修を実施。当たり前ですが、ログイン頻度が高いグループでは議論が活発に起こっており、日々活用されていることがわかりました。そこで出たグッドアクションを共有してもらって、次のグループに伝搬させていくような仕組みで運用しています。

その結果、セミナー実施後に月のログイン回数が全体で約2倍になりました。現場が積極的にwevoxを使うようになったのはいい兆候だなと個人的には思っています。

wevoxの活用を通じて、徐々に事業と組織が両輪で回り始めたという実感は持てています。しかしながら、まだまだ満足いく状態ではありません。2019年10月より、人事部の中でも採用や育成、全社活性を担っていた部門を切り出し、コーポレートデザイン本部という部門を立ち上げました。社員の入社~活躍までの会社での一連の体験をよりよくデザインする、という観点で今後も試行錯誤していきたいと考えています。本日はありがとうございました。

 

株式会社ブイキューブ 今村氏 / 高木氏

「働きやすさ」と「働きがい」の両方を高める組織改革

(今村)ブイキューブのピープル・サクセス室の今村です。これまで3社を渡り歩き、2016年に今の会社に入社しました。新卒から現在に到るまで、ずっと人事をしてきました。よろしくお願いします。本日はもう一人来ています。

(高木)営業本部カスタマーサクセスチームの高木です。私はCSの他に、働き方改革推進のプロジェクトにも参画しています。後で話にも出てくると思うんですけど、オレンジプロジェクトと言います。よろしくお願いします。

(今村)私たちブイキューブは、テレワークなどの映像コミュニケーションの総合ソリューションプロバイダーで「Evenな社会の実現」を目指している会社です。2017年から全社で働き方改革の機運が高まり、社員発案でプロジェクトが立ち上がりました。ブイキューブの社員が「いつでも、どこでも、自分らしく」「自己実現を目指せる働き方」の実現を目指すオレンジプロジェクトというもの始まったんです。わかりやすい名前がついたので、浸透も早かった気がします。

(高木)そうですね。それまでのブイキューブは正直ブラックに近い労働環境だったんです。いきなりホワイトを目指すんじゃなく、自分たち流の働き方を作っていこうということで、企業カラーでもあるオレンジから名付けられました。

(今村)オレンジプロジェクトでは、スーパーフレックス制度の導入だったり、制限なしのテレワークだったり、様々な施策が行われました。2018年に社員にアンケートを取った結果、9割以上の人が他社にオレンジプロジェクトを勧めたいと言ってくれて、結果的に大成功でした。

オレンジプロジェクトのおかげで、社員の「働きやすさ」は整いました。一方「働きがいは?」という疑問が残ったんですね。同時期に、ブイキューブのCOOが経営課題の真ん中に「組織、人」を置くというメッセージを出したんです。そうなると、定量的できる指標が必要ということになり、wevoxの導入が決まりました。

2018年の10月から、月に1回サーベイをとっていて、フリーコメントも含め、結果を全社公開しています。オレンジプロジェクトが運営している社内サイトで毎回発表しています。

施策も色々とやってきました。社長を交えた飲み会を開催したり、懇親系のイベントに予算を出したり、ミッションバリューを策定し直したり。環境を整えるために、白金高輪にオフィス移転もしました。その結果、こういうスコアになったんです。

全社的なアプローチだけじゃスコアは大きくは伸びないんですね。個々のチームに対するアプローチは打てていませんでした。一方よかった点としては、社内で人をめぐる会話が増えた気がします。人材育成に対する機運が全社で高まりました。また、組織の課題が「人材育成」と「コミュニケーション」の2つにわかりやすく絞られたのもよかったですね。

そして今年に入って、人財に資源を投下し、アウトプットを最大化するためにピープル・サクセス室ができました。今までの管理本部の一グループといった位置付けではなく、COO直下で、営業本部と技術本部からメンバーを参画させました。結果、自由な発想で革新的なプロジェクトを発案できる、組織での情報収集や協調性に長けているバランスのいいチームができました。ピープル・サクセス室のエンゲージメントスコアはやっぱり高いんですね。全社を引っ張っていけないという責任感を持って取り組んでくれている印象です。

ピープル・サクセス室ピープルサクセス室は、元々の人事領域に加えて、「データドリブンによる人財活用」「従業員の自己実現の支援体制の構築」「組織マネジメントの高度化施策」に取り組んでいます。活動領域は、通常の人事部よりも大きく広がりました。組織と個人の両方に働きかけ、チーム力アップを支援しています。

またエンゲージメント向上のための両輪として、オレンジプロジェクトとも連携しています。ピープル・サクセス室は会社施策の企画と実行、オレンジプロジェクトは文化・風土形成、啓蒙を担当しているんです。

(高木)私たちは、先ほど話にも出た通り、社内サイトを運営しています。経営陣の価値観を開示したりなど、企画は様々です。また「ORANGEダイアローグ」といって、月に1回社員同士の対話の機会を作っています。

また、今年の新年会では全社員、230名でバリューカードを使ったワークをしました。オレンジプロジェクトのメンバーがファシリテーターとなり、部門横断の相互理解を進めたんです。またバリューカードとビンゴを組み合わせた新しいゲームを開催したりなど、様々な施策で文化形成をしております。

(今村)これからもピープル・サクセス室とオレンジプロジェクトで連携して、社員の働きやすさと働きがいをよくしていきたいです。ありがとうございました。

 

株式会社フットボールクラブ水戸ホーリーホック 市原氏

地域に貢献するサッカークラブの組織づくり

茨城からやってきました、Jリーグクラブ水戸ホーリーホックの市原と申します。経営企画、組織構築、法人パートナー獲得など幅広く担当させてもらっていて、現在は間も無く2020シーズンが開幕するということで、予算計画、事業計画、新たな事業施策の準備に奔走しております。昨年の5月にアトラエさんと資本業務提携をしました。選手が着用するユニフォームの背中にアトラエさんのロゴを入れさせてもらっています。wevoxは4ヶ月前に導入しました。本日はこの4ヶ月、まだまだ短い期間ではありますが、どのように組織が変わっていったかをお話させていただきたいと思います。

まず、水戸ホーリホックの概要について紹介させてください。こちらのスライドの通り、私たちのミッションは「人が育ち、クラブが育ち、街が育つ」。「育つ」がキーワードでして、サッカークラブの経営を通じて地域に貢献することを目指しています。

今年でクラブ創立26年目で、Jリーグ56クラブの中で約40番目の事業規模という小さいクラブです。年間予算のうち4割強が選手や監督、コーチングスタッフの年俸といったフィールド側の人件費になります。我々ビジネス側は、残り6割弱で他のすべてを賄わなければなりません。会社規模を大きくすることやフィールド側との連携、従業員の働き方改革をしてほしいという要望を受け、2018年から水戸ホーリーホックで仕事をしています。

プロサッカークラブというのは大きく、フィールド側とビジネス側に分かれます。フィールド側はみなさんもイメージがつきやすいと思います。実際にJリーグの試合に出て、活躍しチームとしての好成績を目指す。一方、ビジネス側は私たちですね。クラブを経営していくことが仕事です。このビジネス側の労務面に大きな課題がありました。まずは、経営層と従業員の距離が遠い。20人前後の組織ではありますが、意思決定プロセスも複雑でなかなか進まないという大企業のような課題を抱えていました。また横断的に職種が分かれていたんですが、それぞれの業務が属人化していて、スケールしづらかった。業務や成果が可視化されていないという課題を解決したく、アトラエさんに相談していくうちに、パートナーになっていただき、9月から本格的にwevoxの運用を始めたという流れです。

社長と社外取締役を除いた従業員を対象に、月に1回匿名サーベイを配信しております。回答率は平均で94%。毎回誰か1名が未回答なんです(笑)。マネジメント、セールス、マーケティング、総務の4グループに分けてサーベイを取っていて、毎月2回ある全社MTGで結果を全体に共有しております。私たちはまだ「乾いた土壌に水を与えている」段階ですので、we doの機能やカスタムサーベイは活用しておりません。

とはいえ4ヶ月、毎月数字は上がっています。この期間で6つの施策を行ってきました。

まず、今までは5段階あった意思決定プロセスを3段階に簡略化し、社内の動きの迅速化を図りました。次に、社員がやりたいことを実現できる仕組みを作りました。私たちの普段の試合の集客人数は1試合約5000人なのですが、それを1万人にしようという施策を、全社横断で行ったんです。横連携できるような仕組みを作ったんですね。2ヶ月かけてプロジェクトを実施し、結果9872人とギリギリ届かなかったんですけど、大きな成果と言えると思っています。

また、今までは社内のオンラインでのコミュニケーションをメールで行っていました。Chatworkを導入することで、情報共有を円滑に、スピーディーに行えるようにしました。1on1も始めましたね。従業員が、労務問題についてどう思っているか、施策の効果を実感しているかをヒアリングして、改善を進めました。

最後の2つは現在進行形で進めています。まず一つは2020年シーズンに向けて、業務の属人化を解決するためにジョブローテーションを開始しました。自分の専門分野以外の他の部署での業務を経験し、知っていこうという取り組みです。大きく社員のポジションを変えて敢行している最中です。

そしてもう一つ。企業理念である「人が育ち、クラブが育ち、街が育つ」の解像度を揃えるために、全員でディスカッションをして、目指すクラブ像を明確にしていこうという取り組みです。方向性を全社横断プロジェクトで作っていて、今月末のサーベイでどういう数字が出るのか楽しみにしています。

スコアについてですが、給与などの「環境」のスコアが低いことは当初から予想していました。ここはすぐ上げることができないので、「支援」と「承認」に最初はフォーカスしていたんですね。ここを上げることで、付随的に他のスコアも上がるのではないかという仮説を立てていたんです。6つの施策の結果、この2つのスコアはもちろん、仮説通り他のスコアも順調に伸びました。

でもこれも、最初にお話した通り、乾いた土壌に栄養成分と水を与えただけです。何かやれば変わる状態でした。この4ヶ月で組織改善の基盤は出来上がってきたので、今後は明確な計画を持って、戦略的に組織をよくしていきたいと思います。

サッカークラブというのは独特な労務環境だと思っています。時には「クラブために業務範囲以上の成果を求められる」「やりがい搾取」と言われたりします。アトラエさんとパートナーになったのは、働く従業員を含むクラブに関わる全ての人のエンゲージメントを高めより良いクラブ、組織環境を作っていきたいからです。引き続き改善を進めていきたいと思っているので、これからも温かく見守っていただければと思います。ありがとうございました。

 

株式会社Voicy 勝村氏

重要なのは「wevoxを難しく考えない」こと

Voicyの勝村です。よろしくお願いします。本日はVoicyの事例を話したいのですが、私実はまだ入社して2週間なんです。「そんなやつが何でこの場に立っているんだ」と、みなさん思われているでしょう(笑)。私はVoicy以外の3社で、業務委託として組織改善のコンサルタントをしていて、3社ともwevoxを導入しておりますので、本日はそこの事例をお話させていただければと思います。

wevoxのコツは、難しく考えないことだと思っています。もちろんいくらでも細かく考えられるとは思うんですけど、設計上やれることはシンプルなんです。

今日はこの4パターンで事例を紹介させていただきたいと思います。

まずは「①実名×数値」。急成長中の200名規模のベンチャーの事例です。この会社では年間で8名のびっくり退職がありました。労働集約のビジネスモデルで、普段はいきいき働いているっぽいエース社員が何人も退職していく事態はあってはならないということで、私はまずwevoxで退職してほしくない社員のスコアを定点観測することにしたんです。重要な社員の数字の変化を見て、悪化したタイミングで面談を入れました。ここで重要なのが、、面談で人事の「第3者感」を演出することです。経営とは一線置いているところを見せないと、社員は本音で話してくれません。ただし、一方的に寄り添うのではなく、時には厳しいことを言うことも必要です。甘やかし続けると、現場がモンスター化してしまうことも多々ありますので。この施策の結果、翌年は退職者は1人に留めることができました。

次に「②実名×コメント」。こちらは300名規模の福祉系の企業です。マネジメントが行き届いておらず、様々な部署で起きている複数の課題を経営サイドが把握するのが難しくなっているという課題がありました。社員の意見を拾うこともできていなかったんです。ここでは、wevoxのコメント機能を活用しました。人事が全コメントを確認し、経営側の意見として返信をするようにしたんです。コメントの中で重要なものを経営サイドに上申し、毎月コメントに対する経営の見解を社員に共有しました。大事なのは、経営に全てのコメントを上申しないこと。きちんと人事がスクリーニングをするんです。ただし、社員に対しては全返信をして、一人も見捨てていないというスタンスをきちんと伝える。この施策の結果「経営陣への信頼」のスコアが5ポイント以上上がりました。

次に、「③匿名×数値」。マネジメントが属人的で、社内で組織力に凹凸がある東証一部上場の大手人材系企業の事例です。ここでは3名以上の組織のリーダー全員にwevoxの権限を付与し、毎月の上長との1on1を必須にしました。1on1では組織の状態の把握や、打ち手確認しました。重要なポイントとしては、課題の続く組織には1on1に人事や部長が同席すること。そしてwe doや共有機能などの活用事例を全体で共有し合うことです。この施策に結果、全リーダーのマネジメント意識が向上し、スコアの悪いチームも含めエンゲージメントスコアが標準化しました。

最後は「④匿名×コメント」の事例です。急成長中の50名程度のスタートアップで、会社が成長するにつれ、社長と社員の心的距離が離れ、離職者が急増するという課題がありました。これを解決するために、ここでVoicyが初めて出てくるのですが(笑)、社長の「声の社内報」を始めました。

社長が自分の一日の使い方や、考えていること、そしてwevoxのコメントに対する見解を発信します。それにより社員は通勤時などにそれを聞くことで、社長の考えていること、大切にしていることを知ることができます。ここで重要なのは、社長は特定の社員に寄った内容を話すのではなく、あくまでフラットでブレない発信を心がけること。社長の考えていることの解像度が上がったことで、離職率の大幅な低下が実現しました。また、追加で離職するメンバーは社長の考えをしっかり知った上で会社を辞めるので、適切なエグジットマネジメントにも繋がりました。

 

株式会社インタースペース 野澤氏

人事としてwevoxを2年半「使い倒して」よかったこと

こんにちは、インタースペースの野澤です。インタースペースは主にアフィリエイト事業とメディア事業を行っている会社で、私は2017年の7月に「人事データベース運用担当」として入社しました。現在は「人事企画」として、いくつかのHRシステムを運用するとともに人事施策や制度の設計・企画を行っています。なお、弊社は2017年11月にwevoxを導入しました。

運用については、社員353名を対象(※2020年1月時点)に、月に1回サーベイを配信しています。所属グループのスコアは全社員が閲覧できますが、社員1人1人の実名スコアとコメントは人事部の限られたメンバーのみが閲覧できるようにしています。社員には「自分のグループは自分で良くしていく」という主体性を持ってほしいので、人事としては組織改善に積極介入していくのではなく、「サーベイに答える意義を感じてもらうこと」にコミットしています。おかげさまでこの2年半、毎月90%以上の社員に安定して回答してもらえています。

弊社のwevoxの1ヶ月の運用スケジュールはこのようになっています。

まず月初に入退社異動を管理画面上に反映します。サーベイ配信は、営業が忙しい月初を避けるため6営業日目に実施し、そこから5営業日以内に回答してもらうようにしています。未回答者へのリマインドは3営業日目に1回、5営業日目に個別に最終リマインドを行います。それでも回答してくれない人には粘り強く督促のメッセージを送ります(笑)。

とりわけ大切にしていることはフリーコメントの活用です。いただいたコメントには全部返信しているのですが、集計が終わった後に対処法を考えているようでは回答者の熱も下がってしまうため、逐一チェックしながらスピード感を意識した対応をしています。また、実名のwevoxデータを細かく確認して、スコア低下が気になった社員には個別に声かけするなど、必要に応じて人事面談を実施するようにしています。

とはいえ、最初からこうした運用をしていたわけではなく、2年半の間にはたくさんの試行錯誤がありました。

まずは「コメント返信」。先ほどお話した通り、いただいたコメントに全返信しています。一番多い時期で、77件のコメントに手動で返信していました(笑)。今は問合せ窓口を別で設けたため、平均で10件から20件の間でしょうか。

次に「独自指標の作成」。CSVでデータを抽出した後、各指標を見て自社で参考になるものを組み合わせて独自指標を作りました。例えば「承認」と「組織風土」のように関連の高そうな2つを掛け合わせて平均してスコアを取ったりしました。こうした指標に基づいて面談を実施したことでネガティブな離職を防げたケースも実際にあります。

また、新しく導入する人事施策の参考指標としてもwevoxスコアを活用することがあります。例えばピアボーナス系の施策を導入するか検討していた際は、トライアル実施後に「承認」のスコアが上がったかを確認し、費用対効果の参考にしていました。

加えてメディア「DIO」への掲載も積極的に行いました。「3か月で10本の記事を書かないか」とアトラエさんにお声かけいただいたので、ここぞとばかりに様々な部署の取り組みを取材しました。そうして掲載された記事を会社全体にシェアすることで、「他事業部ではこういう活用のされ方をしているのか」という事例の周知になり、社員にwevoxへ回答する意義を少しは感じてもらえたのではないかととらえています。

というように様々な取り組みを実施してきましたが、ここからは「特にやってよかったこと」「他社にもオススメできること」を詳しくお話します。

何よりもまずお勧めしたいのは「コメント返信」です。

wevox導入初期は手探りだったので、このようにフェーズに分けて返信の仕方が変わっていきました。

フェーズ1「一切返信しない」。この時期はいただいたコメントをもとに対応しても相手に伝わらなかったため、回答率が一時的に下がりました。それならば返信してみようということでフェーズ2「人事側で気になったものだけ返信」しました。その結果、そもそも返信がほしい人とほしくない人がいることに気づき、フェーズ3「本人から希望があったものだけ返信する」に移行しました。wevoxの仕様では返信の希望有無を選べないため、独自ルールとして「★マークをつけてくれたら返信をする」ようにしました。ところが★マークがないのに疑問形のコメントがあるなど返信すべきか悩む事例が増えてきたことと、社員には自身の発言に責任を持ってほしいと考え、フェーズ4「全返信」を始めました。「返信不要です」というコメントにも問答無用に返していたら本質的ではないコメントは徐々に減りました。そこから今の「即日全返信」になっていったという流れです。もし現在コメント返信に抵抗感があるという人事の方は、段階的な返信を始めてみると良いかもしれません。

2つ目は「最終出社日面談」です。これは当社を退職される社員の方から会社組織改善のための意見をいただく場として設けています。決して退職を責める場ではなく、現職の社員ではなくなるからこそ言える本音を拾えないかと考えて始めました。

最初に「インタースペースの組織をよりよくするために意見をほしい」という前提をきっちり伝えた上で、wevoxのスコアを見せながら「いつから退職を考えていたか」「スコアが下がった時期にどんな出来事があって何を感じたのか」「会社をより良くしていくためにどんな対応があったら良かったのか」などをフラットに聞くようにしています。経営へのクリティカルな意見を聞けるので、貴重な機会になっていますね。

最後に、wevoxを活用する上で人事として大切にしている心得は「スピーディー」「ホスピタリティ」「プロ意識」の3つです。この3つを持つことで、社員と信頼関係を構築することができ、本音でのコミュニケーションが可能になります。

特に3つ目の「プロ意識」はとても大切です。こうした施策を共有すると、他社の人事の方に「心が折れませんか?」と聞かれることがありますが、私は「社員の声は人事の金脈」と考えているので折れません(笑)。そうした声の中から組織改善のヒントが見つかることがあるので、これからも積極的に耳を傾けていきたいです。ご静聴ありがとうございました。

 

いかがでしたでしょうか!

チーム作りの参考になる点はありましたか?早速明日から行動に移してみてください!

 

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