INTERVIEWEE

株式会社イーブックイニシアティブジャパン 執行役員コーポレート本部長
今井輝夫氏

新卒で総合物流企業に入社。その後、社会保険労務士事務所で労務の仕事に従事し人事としてのキャリアをスタート。システム開発会社、メーカーで人事職として労務、採用、制度、育成に携わり、2013年にイーブックイニシアティブジャパンに最初の人事担当として入社。2019年4月より執行役員コーポレート本部長に就任し、人事総務、法務、財務経理を統括。

こんにちは!DIO編集部です。2020年6月24日(水)、チーム作りにまつわる様々な企業様の具体的な事例を共有するTeamwork Sessionをオンラインで開催しました。実際にwevoxを利用されている株式会社イーブックイニシアティブジャパンの今井様をゲストに招き、LT(ライトニングトーク)で具体的な活用&施策事例をお話いただきました。当日のお話の内容を全文レポートで余すことなくお届けします! 

毎日開かれる経営会議で、コミュニケーション施策を意思決定

イーブックイニシアティブジャパンの今井です。本日はコロナ禍で当社が行った対応の全体像を話した上で、「コミュニケーション活性ワークショップ」という、新しく行なった一つの施策について紹介したいと思います。よろしくお願いします。

コロナ禍で当社が行った対応をお伝えする上で、押さえておいてほしいことは3つです。1つめは全体像、加えてコミュニケーション強化・ツールを使用した可視化の2つの柱です。

まず全体像についてです。下図が今回コロナ禍において当社がとった対応です。平常時をベースに、赤字で追加施策をまとめています。

経営層・人事のコミュニケーションとして執行役員会を隔週で開いていました。しかしコロナが話題になってきて、2月から勤務体制を見直したのです。その後も急速に世の中、そしてコロナの状況が変わっていくのを見て、毎日朝9時半から30分は経営層が集まってコロナ対応会議を開くことにしました。毎朝30分、執行役員とあとCISO室というセキュリティを担当している部門、そして人事が集まって、コロナ禍の状況と対応を都度協議してきました。

その中で決まっていったことがこれより下の部分です。まずは1on1ですね。リモートワークが中心になったこともあり、意図的にコミュニケーションを増やすために隔週から毎週の実施に体制を変えました。「時間は短くてもいいから、頻度優先」という形でアナウンスしました。

また、月例ミーティングに追加して、毎日朝会を行うことにしました。これもコミュニケーションを増やすために体制を変更したんです。チームによって人数が異なるので、どの単位でやるか、内容も任せるから、とにかくチームのコミュニケーション量を確保してくださいという風にメンバーにお伝えしました。

中間面談に加えて、コミュニケーションワークショップを開くことにしました。マネージャー層に向けてやったワークショップなのですが、これは後半で説明させていただきます。

コミュニケーションを増やすのと同時に、結果を可視化する必要があると思い、コンディションチェックも毎週行うようにしました。メンタル面やフィジカル面、将来に対する不安をwevoxのカスタムサーベイを活用して聞いています。

このアンケート結果は毎回役員会に報告していて、全メンバーにも共有しています。アンケート内容は、今現在は17項目あります。

当社はヤフー株式会社と同じ言葉を使わせてもらっていて、リモートワークのことを『どこでもオフィス(どオフ)』と言っています。どオフ時は平常時の勤務よりも働く意欲は高いですか/低いですか、体調はいいですか/悪いですかを聞いているのです。最初は上4つの質問から始めたのですが、世の中のコロナの状況が変わっていく度に、少しずつ質問内容を検討して増やしていきました。まさに先週から増やしたのが13番から17番目の質問です。アフターコロナをにらんで、評価面で皆さんどんなふうに今不安を感じているのかなどを聞きました。また、コロナの脅威が薄まって出社制限がなくなった場合、皆さん一体どれぐらい会社来るつもりなのかを今の時点で知りたくて、17番を追加しました。

これらに加えて勤怠のやり方もWeb打刻に変更しました。出社できないためツールを使用して業務を可視化する必要があるということで、Confluenceというツールを使用しています。今日は出社するのか、リモートワークなのか。その中でリモートワークをするのであれば、予定としては何時から何時まで働いて、主にどんな会議出席して、どんなことをやるのかという内容で書いてもらっています。業務が終わったら、簡単な業務日報をここにまとめてもらっています。

マネージャー向けのワークショップを開催

ここからはコミュニケーション活性ワークショップについて。他のコロナ禍での取り組みは通常の取り組みの延長戦上なのに対して、このワークショップだけは完全に新たな取り組みなので、取り上げさせてもらっています。実際にワークショップ当日に使ったスライドを見せながら説明していきたいと思います。

現状のマネジメントを可視化すると、これまでと状況が全然違うことがわかります。家庭から一回出てオフィスという場所で仕事をしていたものが、今回のコロナで全てのコミュニケーションを家庭にどっぷり浸かりながら行わなければいけない。絶対に今までと同じやり方じゃダメということを最初に伝え、共通認識を持ちました。

このワークショップは4月の後半のKPTワークと5月末の振り返りで構成されています。1カ月以上リモートワークを行った4月末のタイミングで、これまでのリモート期間でコミュニケーションはどうだったかを、KPTという一般的なフレームで振り返りました。Keepはメンバーとのコミュニケーションでこんなやり方をしたらうまくいったとか書いてみましょう。Problemはリモートで今こんな課題が出ているとか、こんな失敗しちゃいましたとかあったら書いてみましょう。Tはこれから次、KとPを踏まえて、この次ネクストアクションとして、どういうことをやっていこうか決めていきましょうという内容でワークショップを行いました。

実は、このKPTを用いたでコミュニケーション活性のワークショップの延長には、人事評価の中間面談があります。当社、4月から9月という半期ですが、6月から7月の間で中間面談があるので、そこに向けて一定のコミュニケーションをキープ、確保しておかないと、いい中間面談とかができないので、このコミュニケーション強化のワークショップをマネージャー向けに開催したんです。

当社ではwevoxのサーベイ結果を用いた組織開発MTGを四半期に一回やっています。また、長期的目線で人の育成に携わる人材開発カルテというMTGもミドルのマネージメントがガッツリ入るので、この4~6月のマネージャー層の負荷はとても高かったと思っています。

ですので、コミュニケーション活性化をワークショップはやる際、「マネージャー層の皆さんの負荷はすごく高いのもこちら側もわかっています」ということは前提として伝えました。KPTのTryの部分もそんなに無理してやらなくて、確実に出来ることを、コントロールできる範囲で考えてやってくださいというスタンスを取りました。

5月後半に行われた2回目のワークショップでは、基本的には振り返りはGood/Badで行いました。やってよかったこと、悪かったことを書き出してもらって全体に共有をしてもらいました。4月のKPTのときと違うのは、全体共有の時間を厚めにしたこと。4月のワークショップで、もっと他のチームのことを知りたかったという声をもらっていたので、それを反映した形になります。

2回のコミュニケーション活性ワークショップを行って、参加した人にアンケートを取りました。「どの部門でも同様の悩みを抱えていて、それを共有することができて、いろいろ参考になる意見ももらえた」というポジティブな意見をいただき、まさに狙い通りでしたね。一方で、私の力不足もあり、コミュニケーションの活性なのか、評価のためのワークショップなのか、いまいちよくわからないまま進んでしまったという人もいたようです。あとはコミュニケーションにそもそも課題を抱えていないチームの人には、あまり有効ではないのではないか、というような意見とかもいただいたんで、そこは次やるときの課題としていきたいなと思っております。

肝心のメンバーにこの施策がしっかり活きているかを、wevoxのカスタムサーベイを使って確認しました。「リモートワーク時のコミュニケーションについて、平常時と比べて苦労していますか/苦労していませんか」という質問を投げかけました。

3月からこのアンケート項目を入れているんですけど、ご覧の通り、ほとんど下がることなく、ずっと右肩上がりを維持できています。1on1の頻度もそうですし、朝会の実施も効果的だったのかなと思います。先ほどのコミュニケーション活性ワークショップをやったのが、4月28日と5月27日の2回になるんですが、サーベイの結果を見ると、一定上がっているポイントになるので、行なってよかったと思っています。ちゃんとマネージャーがメンバーに内容を下ろして実施してくれた結果です。

当初から、戦略的に各施策を組み立てていたわけではなく、先が分からない状況の中で、ある意味臨機応変に施策等を追加していきました。今回の登壇をきっかけにこれまでを振り返り、改めて自己整理できました。

毎朝経営陣とコミュニケーションをとり、緊張感を維持していたこと。これまで1on1や組織開発MTG等を定期的行い、ミドルマネージャーの意識を多少なり高めていたこと。wevoxのサーベイを定期的にとり、且つ、その結果は従業員に開示していたのでアンケートへ協力する風土も一定出来ていたこと。これらが、当社のコロナの対応を動かすあたり、有効だったと感じています。

最後に、コロナ禍で、今人事関係の方々は正解のない対応を追われる日々を送られているかと思います。今後、本日のように知見の共有をしていけば、自社なりの答えを見つけることできるのではないかと思っていますので、今日をそのきっかけにしていただければ嬉しいです。ありがとうございました。

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