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株式会社QUICK ひとづくり本部 室秀典様

1997年に株式会社QUICKに入社。入社後14年間エンジニア(ソフトウェア開発とネットワークエンジニア)として勤務した後に、人事・教育系のキャリア(エンジニアも兼務)を歩む。「ワークライフインテグレーションの実践と進化」をテーマとして掲げる。

こんにちは!DIO編集部です。

2020年5月27日(水)、チーム作りにまつわる様々な企業様の具体的な事例を共有するTeamwork Sessionをオンラインで開催しました。実際にwevoxを利用されている株式会社QUICKの室様をゲストに招き、LT(ライトニングトーク)で具体的な活用&施策事例をお話いただきました。当日のお話の内容を全文レポートで余すことなくお届けします! 

働き方改革のKPIの1つとしてwevoxを導入

QUICKの室です。弊社は金融情報サービスの提供を行なっている会社で、1年半前にwevoxを導入しました。働き方改革のKPIの一部として活用させてもらっています。

以前、スコアが特に高いチームをDIOで取り上げていただきました。このように社内・社外に対しても、自社のwevoxの取り組みを発信できたらと思います。

新型コロナウイルスとテレワーク

我々QUICKは、働き方改革の施策の1つとして、2年前からテレワークを段階的に導入していました。昨年末の時点で、営業職や育児介護の社員など全体の2,3割ぐらいの方々がテレワークの制度を利用していました。

そして今回の新型コロナウイルス。各社でいろんな対応をされてきたかと思いますが、我々もルールや制度を見直して、それまでの2,3割のテレワーク利用からの拡大を図りました。検討を開始し、2月から段階的にテレワークの数が増えていきました。

4月の中旬からは8割という目標が必達になり、現在(5月時点)まで達成できています。利用率の目標を達成できているのは大変いいことですが、私の頭をよぎったのは、「今の状況がいつ終わるかわからない」ということ。1カ月で終わるのか、2カ月以上かかるのか、どうなるか分からないので、社員の皆さんのフィジカル面・メンタル面の問題の発生を懸念するようになりました。

テレワークのポジディブ・ネガティヴの両面を把握できたカスタムサーベイ

テレワーク中の社員の状態を把握するためにwevoxのカスタムサーベイ機能を使いました。質問項目はこちら。

できるだけシンプルに聞こうと思い、あまり設問数は多くしないように気をつけました。特に心配していたコミュニケーションの部分。6問中3問はコミュニケーションに関する質問にしました。また、ほぼ強制的にテレワークになったことで、仕事が出来ているかが心配になり、生産性に関しての質問を設けました。最後はテレワークの感想や困りごとをコメントで記入いただきました。

カスタムサーベイの結果はこちら。目立っていたのは上司とのコミュニケーションが難しくなったという意見です。危惧していた通り、コミュニケーションの課題が見えてきました。一方で、「通勤時間がなくなって、体が楽になった」というコメントなど、テレワークに好意的な意見も出てきました。

生産性に関しては、コメントがそれほど多く出てきませんでした。あとは目が疲れる、腰が痛いといった肉体的なストレスに言及している人が多かったです。通勤時間がなくなったが、自宅で仕事する環境が整っていないということですね。あと、意外とメンタル面のコメントが少なかったという印象でした。

並行して通常のエンゲージメントサーベイも行いましたので、4月のエンゲージメントサーベイ結果をシェアします。正直、強制的にテレワークになって、かなりエンゲージメントが落ち込むと思っていました。しかし、9つのキードライバーのうち7つが上昇という結果になりました。

5月の通常のエンゲージメントサーベイも基本的には上昇の傾向にありました。健康、支援、承認、環境の4つのキードライバーが上がって、他はほぼ現状維持。コロナ前でと比べて大きく変わったのが「成果に対する承認」と「ワークライフバランス」です。

同じく5月に2度目のカスタムサーベイを行いました。アトラエさんから提供された質問パッケージ「状態理解サーベイ」も参考にしながら、4月よりも設問数を増やして実施しました。

ちょっと気になったのは問4です。体を動かす時間があまりなさそうで、ちょっと心配しています。また問6のコミュニケーションに関する回答から、何かしらの対策が必要と感じています。

問9と問10に関してはセットの質問ですが、生産性に関する質問です。4月から5月にかけて、+6と大きく変化しています。色々と苦戦していると思いますが、改善が進み5月には生産性が戻って来たと捉えています。

テレワークは「目的」ではなく「手段」

労働環境の変化により、ネガティブな側面もありますが、弊社のエンゲージメントが上がってきています。アンケート結果を分析して、いくつか仮説を出しました。

テレワークになり、通勤時間がなくなったのはもちろん大きなプラスですが、会社の事業の社会的意義の再確認があったと思います。弊社は金融情報サービスということで、日経平均株価の算出を日々行っています。きちんとサービスを提供し続けるということが社会的意義につながるということを再確認することが出来たのではないかと思っています。

今回のテレワークで、上司との距離感がかなり変化したと思っています。上司と部下の距離感が適切な状態になり、結果的に仕事の精査や権限委譲が進んでいる可能性があります。

新しいコミュニケーション手段の試行錯誤も効果的だったと思います。GoogleのMeetというテレビ会議のシステムを使っていますが、最初は不慣れな社員も多くいました。そういう社員に対して、詳しい人が世話をする。そういった社員間の協力関係が増え、支援のエンゲージメントの上昇に寄与したと考えています。

最後にテレワークとエンゲージメントについて、私の見解をまとめました。

テレワークが当たり前になってくると、通勤時間の削減といった部分でのエンゲージメントやフィジカル面での効果がどんどん薄れていくのではないかと思っています。

2つ目、上司との距離感の変化によって、エンゲージメントは上昇したかも知れませんが、これはテレワークに限った話ではないと考えています。マネジメントのやり方を改めて考えてもらう機会にしてほしいと思っています。

3つ目、長期間のテレワークでリアルなコミュニケーションが減っています。今まで出社して集まっていた「コミュニケーション貯金」があるので、今はまだ何とかなっているのかなと思っています。今の状況が長期化していくと、エンゲージメントの悪化につながるのではないかと懸念しています。現時点では「新型コロナウイルスの感染拡大をさせない」「みんなで危機を乗り越える」といった共通の目標(目的)に支えられている、そんな気もしています。

最後に4つ目です。感染拡大を防止するためにテレワークを活用しましたが、テレワーク自体を目的にしないことが大切です。「なぜテレワークが必要なのか」を考え、明確な目的・目標を持って利用していく。上手にテレワークを使うことによって、エンゲージメントの向上に繋がると考えています。

私からは以上です。ありがとうございました。

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