こんにちは!DIO編集部です。

2020年5月20日(水)、チーム作りにまつわる様々な企業様の具体的な事例を共有するTeamwork Sessionをオンライン開催しました。実際にwevoxを利用されている株式会社D2C Rの佐藤様をゲストに招き、LT(ライトニングトーク)で具体的な活用&施策事例をお話いただきました。当日のお話の内容を全文レポートで余すことなくお届けします!  テーマは、『wevoxを使った組織作りの活用事例~管理職の巻き込み方~』です。

導入当初に経営陣と交わした「3つの約束」

本日は貴重なお時間をいただきましてありがとうございます。D2C Rの佐藤です。よろしくお願いします。最初に軽く会社紹介をさせてください。D2C Rはインターネット広告事業をしている広告代理店で、2013年に設立した比較的若い会社です。最初は数名で始まった会社ですが、現在では200名弱まで成長しています。

wevoxは人数が増えても、急成長する組織をしっかりと可視化して、共通の認識を持ちたかったっていう理由で始めました。導入したのは社員数が100人を超えたタイミングです。今も実施していますが、当時も全社員と私が定期的に人事面談をしていました。それに加えて、1人でHR領域の仕事を全てやっていました。ただやりながら、現場の声を吸い上げて、組織の状態を可視化し、経営と現場で共通認識を持つ必要があると考え始めた時期でもありました。そんな時に、社長から「wevoxというものがあるらしい」と聞いたのがwevoxを知ったきっかけだったんです。

D2C Rのwevox運用は、とてもシンプルです。wevoxを始めるときに、最初が肝心だと思って、経営陣とまず3つの約束をしました。

1つ目が、社長からしっかりメッセージを出す、ということ。全社を巻き込んで会社を良くしていくためのツールなので、トップのメッセージが重要と思い、月に一回行われる全社会議で「wevoxがどういうツールで、なぜ始めたのか」を全社員に話してもらいました。

次に、マネージャーに任せっきりにしないということ。ツールを入れて、「あとはマネージャー頑張って、よろしく」ではうまくいかないと思っていて、このツールを最大限に活用するには、経営も人事も一緒に考えて多角的な視点で運用していくことが重要だと考えたのです。

最後に、言い続けること、やり続けること。言葉にするのは簡単ですが、一方で実践するのは難しいことと思っています。社長も「文化とカルチャーとかの最短の浸透は、言い続けること、やり続けることだ」とよく言っているんですけど、要するに「意思がある人が体現し続けましょう」ということ。テクニカルなことももちろん重要ですが、それもやっぱりやり続けないと形骸化してあまり意味ないですし、マネージャー陣も重要性を持ち続けないと、wevoxの優先順位が下がってしまいます。ですので、私たち自身もがっつり入る、そしてwevoxの重要性を言い続ける、ということを決めました。この3つは、wevoxをこれから始める方にとっては、特に伝えたいです。

ここからはwevoxの運用の話をしていきます。まずwevoxの位置付けですが、経営と人事は、組織の状態把握、年次や採用区分ごとの傾向値の把握、コメントからの現状の把握とか、打ち手の検討に使っています。加えて、人事面談にも活用していますね。

一方で、マネージャーはチームマネジメントをする上での1on1におけるコミュニケーションツールの一つであることと、あとはスコアを見て仮説を立てて、実際にアクションをする上での一つのものさしとして活用しています。

経営陣・人事・マネージャーの3者MTGで、認識を揃える

D2C Rがwevoxの運用をする際、徹底してやっていることが3つあります。

まずは、月に1回のサーベイ実施。取得後2週間以内に、経営陣、マネージャー、人事による3者ミーティングを実施しています。サーベイの実施タイミングは、全社会議の後。会社に対しての疑問とかコメントが出やすい状況なので、そのタイミングで必ずサーベイを飛ばすような形をとっています。

その3者MTGは、報告会という形ではなく、議論をする場として位置付けています。スコアの仮説や分析をマネージャーから説明してもらいますが、それは30分のうちの最初の5分だけ。残りの25分は数字に対しての人事や経営からの分析、質問やアドバイス、それに対してのディスカッションといった内容になっています。最後に、必ず次回のアクションをみんなで決めて終了しています。3者で月に1回、共通認識を持てることは、実はかなり効果があると思っていて、こういう会がないと、現実的に3者間で共通認識を持つことはなかなか難しいです。月に1回強制的に会を開くことで、3者が組織の状態を把握でき、いろんな観点から打ち手が生まれるという良い効果があるんです。また結果として、マネージャーに対して、管掌領域の取締役が状況を把握することになるので、サポートに入りやすくマネージャーと取締役が日々伴走する体勢の構築にもつながっています。

次に、wevoxと1on1と人事面談を並走させることです。ツールの結果とリアルのコミュニケーションを連動させることを強く意識して運用しています。例えば、wevoxの結果をもとに、その3者ミーティングのときに「1on1でこういうこと聞いてみたらどう?」「1on1のやり方をこういうふうに工夫してみようよ」といったアドバイスを多くするようにしていています。3者ミーティングにもつながるんですが、wevoxの結果をもとに、優先的に人事面談をするチームを決めていて、例えばバイネームで「この人とちょっと面談してほしい」といった要望が入るので、すぐに人事は面談に入って可能な限りフィードバックをしています。こういう形で事業部と人事が密接に連携するような体制を作っているんです。結果として、1on1と人事面談のリアルコミュニケーションの解像度も上がっています。

3つ目が、wevoxの公開会。3カ月に1回、マネージャー同士で集まって、それぞれのチームのスコアを公開して、課題について共有しあうといった内容の会です。人事アカウントからスコア画面を映し出すので、全てオープンになっています。良いチームも悪いチームも関係なく強制的に公開され、「スコアの高い低いが良し悪しじゃない」という雰囲気づくりと、マネージャー同士の横のつながりの強化を図っています。

マネージャーに「意思を持たせて、自分事化させる」

人事で決めた3つの運用に対して、現場のマネージャーをどう巻き込んでいるか。それはとてもシンプルなことです。「本人たちに意思を持たせて自分事化させる」ことです。

これだけを意識できれば、マネージャーをどう巻き込むかという投げかけすら意味をなさなくなるくらい、現場の管理職が主導で勝手に進めてくれるので、人事は自分事化させるためのポイントをいくつか実行すればいいだけかなと思っています。

そのポイントをいくつか紹介していきます。まず1つ目が「共通フォーマットを作らない」こと。マネージャーたちは3者ミーティングの冒頭の5分で、スコアの説明を各々まとめてきます。見やすさや準備のしやすさを考えると、共通フォーマットがあったほうが便利ですが、各々伝えたいことによってまとめる内容や見せ方は変わってくるのと、これに書くように人事に言われたから書いているとなるのがすごく嫌なので、「自己流でいいので自分なりにまとめてきてください」といつも伝えています。

そうすると、とても面白い分析表を作ってくるマネージャーがいたりなど、「こんなフォーマットあるんだ」という気付きもあって、見ているこちらが楽しいというのと、マネージャーは試行錯誤しながら自分のやりやすい、続けやすい方法を見つけてもらえるので、大事なポイントなのかなと思っています。

次に、注力するテーマをマネージャー自身でまずは一つ決めさせて、徹底的にこだわらせるということ。wevoxの項目は、大項目小項目合わせるとめちゃめちゃ数が多いと思うんですけど、あれもこれも注力していると、マネージャーはパンクしてしまいます。なので、まずはチームを一番理解してるマネージャーが、自身で一番取り組んでいきたいっていう項目を自分で決めて、そこを徹底的にこだわってもらって、人事はそれに対してサポートしていくという形をとっています。項目によっては、1カ月そこらではなかなか数値が改善しないということももちろんあるので、これは短期的で取り組む、これは中長期で取り組むというように、スケジュール感も自分で決めてもらうようにしているんです。

次に、1on1をwevoxとうまく掛け合わせています。先ほどと少し重複しますが、3者ミーティングでなるべく1on1で使えるようなアドバイスを、経営や人事からするようにしていて、マネージャーたちにカスタマイズして実践してもらっています。また、ミーティングをマネージャーのほうから入れてもらうようにしています。人事でお膳立てしすぎないことを大事にしていて、地味な心がけですが意外と効果があると思っているんです。毎月の3者ミーティングを人事が設定するのではなく、現場のマネージャーがGoogleカレンダーを見ながら設定しています。「人事が設定してくれたミーティング」って思ってほしくないんです。自分たちのチームのことだから自分たちで主体的に動く、という意識を持ってほしいと思って、あえて人事から動かないようにしています。

最後にスコア公開会では、「自分の意思でスコアを見たいチームを名指ししてもらう」ようにしています。当初、公開会は真新しさから活発に議論が起こっていました。グッドケースのシェアなど、盛んに行われていたんですが、回を重ねるごとに少しマンネリ化してしまって。最終的には、「この会ってそもそも何を話せばいいの?」と言い出すマネージャーまで出てきてしまったんです。そういった失敗を経て、今は自分の意思で決めてもらうようにしていて、スコアを見たいチームがいる場合は、自分の判断で「ここのチームが見たい」をいう旨を人事に連絡してもらっています。「このチームが見たいっていうわけじゃないけど、うちってこういう課題があるから、この課題と近しい課題のチームある?」といったお題をいただき、それに対して「このチームのマネージャーと話してみたらどうですか?」と、人事から提案してセッティングすることが多いです。

大切なのは、「言い続けること、やり続けること」

今までの話で、「全然テクニカルじゃない」を思った方が多いと思います。その通りで、D2C Rの運用は、ものすごくシンプルなんですね。

繰り返しにはなりますが、経営とマネージャー、人事が共通認識を持ち続けることはD2C Rの運用の肝です。変わっていく組織に対して、共通認識を持ち続けることで、実際の問題に早く打ち手を打つことができます。

また、wevoxをツールとしてどう使うかもやはり重要。最初にお話しした通り、D2C Rではwevoxを人数規模に関わらず続けてきた1on1と人事面談と連動させていて、コミュニケーションツールとして重宝しています。このように、wevox単体ではなく、組織づくりのツールとして、広い視野で施策と連動させ続けていくことが重要だと思っています。

最後に、情報はクローズにしないということ。うまくいっているチームもいっていないチームも、D2C Rという組織の一部なので、全体をよくしていくという目的の上では情報をクローズにする必要性なんてないんです。課題もひっくるめて共有し合うことで、スピーディーな解決につながります。

冒頭にお話しした「言い続けること、やり続けること」、すごく難しいですが、一番大事なことです。言ってもやってくれない、協力してくれないという状況で心が折れることもあると思いますが、そういう時に悩みや課題を共有し合える外部の横のつながりを作っていきたいと思っていますので、今後ともよろしくお願いします。