TEAM PROFILE
仮想化製品サポートチーム
コーソルの事業の柱であるデータベース技術に加え、周辺領域への対応製品拡大のために2015年に立ち上げた新規事業部門。メンバーの半数以上が入社3年目以内という若手中心で構成された勢いのあるチーム。幅広い仮想化製品知識と高い技術力を要し、さらに高水準の顧客満足度目標を設定することで、日々顧客信頼・顧客満足を意識し業務に取り組んでいる。
エンゲージメント解析ツール「wevox」を活用し、“これからのマネジメント”を実践する人々にフィーチャーする「Next Management with wevox」。
今回は、Oracle Databaseを活用した「データベース・インフラストラクチャ」の実現など、データベース技術のコンサルティングや設計、開発、運用管理など幅広く手がけるプロフェッショナル集団、株式会社コーソルのケースを紹介します。wevoxを活用したチームづくりのモデルケースとして、仮想化製品サポートチームを務める日比野峻佑さんに話を伺いました。
wevoxの第一印象:直感ですぐに答えられるので負荷がかからない
―wevoxを最初に使った時の印象はどうでしたか?
以前、当社では紙に手書きで回答する従業員満足度調査を実施していました。100問近くあり、回答も集計もとにかく大変な作業で、業務を激しく圧迫していたんです。
それに比べると、ウェブで簡単に答えられるwevoxはものすごくやりやすく感じました。個人的には、質問文も答えやすく直感で回答できるため、手間もかからず負担にもなりません。負荷がかかるどころか、逆に負荷が高い業務の時の息抜きに、リフレッシュするためにwevoxを回答したりしていました(笑)。
―当時はリーダーになる前ですよね。スコアをどんな風に見ていましたか?
全社のスコアと、自分の所属するチームのものと2つを見ていたのですが、私のチームはほとんどの項目が全社の平均よりも5から10ポイント、スコアが高かったんです。「活気があり、メンバーのモチベーションも高い良いチームなんだな」と感じていましたね。
―その後、リーダーとしてwevoxを活用するようになるわけですね。
はい。昨年4月にそのチームでリーダーになり、wevoxを組織作りのために活用しようと考えました。
現在は月に1回サーベイを実施しています。大体の流れは、全員の回答が済んだら、1〜2日で全ての値をチェックし、そこから1週間以内に私と上司でスコアを見ながらのミーティングを行う。それを受けて、早いものなら数日以内にメンバーに対して何かしらのアクションを取る。そんなイメージです。

wevoxで見つけたチームの課題:自己成長や支援のスコアは高いけれど波がある
―wevoxをどんな風に活用していますか?
このチームはどういったところを伸ばせるかな、と分析するためにスコアを参考にしています。
私のチームは全体的にスコアが高めなので、メンバーたちも結果をポジティブに受け取っている印象です。ですから、チームの強みについて考えたり、良いところをさらに伸ばしていこうという雰囲気づくりは大事にしています。
―その中で、見えてきた課題はありましたか?
よく見ていくと、実はスコアに波があることがわかったんです。例えば「職務」や「自己成長」といったところ。あとは、職務上の支援や同僚からの困難時の支援など「支援」のスコアについても、スコアが下がる時がありました。特に新人や若いメンバーが多いチームなので、気になる部分でしたね。
―スコアが目立って低かった項目はあったんでしょうか?
「健康」ですね。みんなが気になっていた部分だったので、ミーティングでも話題に上がったほどです。
その時にメンバーの一人が、「私が何かアプローチします」と手を上げてくれたんです。それ以降、例えばIT業界では定番のブルーライトのことや、食事のこと、集中力を高める方法、瞑想といった健康に役立つ情報を調べてメンバー全員に情報発信してくれています。そういった取り組みがメンバーから自発的に出てきたのはすごくいいことで、嬉しかったですね。
課題解決のためのアクション:「小さな声かけ」をするようにしています
―その他、どんな施策を行ったのか教えてください。
年に数回、期末などのタイミングで面談はしていたものの、1on1はやっていなかったんです。「自己成長」のスコアの改善はもちろん、「次はこうしていきたい」というメンバーの声を拾い上げられていないと感じていたので、3ヶ月に1回、1on1を実施することにしました。
「支援」については、先輩に相談しようとしても、忙しくて手が空いておらず、直接話しかけにくそうな時があることを察していました。何か対策をと考えて、チャットツールに相談用チャンネルを作り、どんなことでも気軽にポストできるようにしました。手が空いている人やわかる人がすぐに答えてあげる仕組みを作ったんです。
―反応はいかがでしたか?
何でも聞ける、相談し合える環境ができて、スコアも改善が見られました。wevoxが直感的に見られるものだからこそ、「健康」の時にメンバーが手を上げてくれたように、自然とアイデアが出たり皆で話し合えるのかもしれません。
―日比野さんご自身の「リーダーとしての課題」として見えてきたものはありましたか?
「承認」はだいぶ意識させられましたね。以前はフィードバックするタイミングでしか、メンバーの仕事を振り返ることができていなかったんです。スコアが下がっているのを見たときに、「人を褒めることができているかな?」とふと思い、それを実行しようと考えました。
具体的には、何か1つの仕事に対して、簡単な一言でいいので「小さな声かけ」をするようにしました。今は在宅勤務が続いているので、文字で伝えてもいいと思ったらチャットに載せますし、文字だけでは伝わらないと思ったら直接電話をかけることもあります。いいコミュニケーションが取れていると感じますし、スコアも改善されましたね。

エンゲージメントスコアがマネジメントに及ぼす影響:何に手をつければいいのかがすぐにわかる
―エンゲージメントを意識することのメリットとは何だとお考えでしょうか?
いくら密にコミュニケーションを取っても、拾いきれないものはあります。普段の会話からはわからないメンバーの不満やモチベーションをきちんと拾えるのが、wevoxのいいところだと思いますね。業務中にいくら仕事の話をしても、例えば「やりがい」についてはなかなか声を発しにくいものです。それが数値化され、変動がわかるのは非常にありがたいです。
私にとってwevoxは、何かをする「とっかかり」となるものです。スコアの変動をもとに施策を考えたり、メンバーと話し合ったり、何か行動に移すことができます。だから、wevoxがなかったら何から手をつけていいのかわからなかったと思います。
―若いメンバーが多い組織だからこそのメリットは何かありますか?
リーダーとして「承認」や「成果」といった項目を気にするようになることで、評価をしていく際に「ステップを見せてあげること」を意識するようになったと思います。
「今はこれができているけど、これはできていない。だから次はこうしていこう」という組み立てを大事にできれば、メンバーの成長に多少なりとも寄与できると感じています。
―ちなみに、スコアが上がった時はどんな気分ですか?
それは嬉しいですよ!対策を取ったことがメンバーにきちんと伝わったんだと実感できますからね。チーム力が上がったことも嬉しいですし、自分の考えた施策がハマったという喜びもありますね。
私にとってのwe are the team:相手の気持ちを意識したコミュニケーションを取れる組織に
―日比野さんが理想とするチーム像を教えてください。
今のポジションに就く前は10年ほどプレイヤーをしていましたし、現在もプレイングマネージャーとして仕事をしています。マネジメントを行っていくうえでは、プレイヤーを経験し、今も続けているからこそ見える部分はあると思っています。
実際に業務をしているメンバーの立場に立ち、「プレイヤーならどういう風に捉えるのか」を考えた上で接することを大事にしていきたいです。相手の気持ちを意識したコミュニケーションを取っていきたいですし、それが自然にできる組織が、理想とするチームのイメージかなと考えています。
―リーダーの役割という点で意識していることはありますか?
最近は、新型コロナウイルスの影響で思ったようにコミュニケーションが取れない日々が続いています。そんな中であっても、wevoxでうまく引き出せる部分をきっかけにして、より良いチームを作っていきたいです。
その時に、「マネジメント」という言葉にこだわり過ぎず、メンバーの気持ちをきちんと捉えながらリードできる一人の人間でありたいと思います。wevoxがうまく使えているのかどうかは自分ではよくわかりませんが、試行錯誤をしながらも、少しずつですが、マネジメントの面白さややりがいを感じているところです。
