「あえて答えを教えない」若手社員の教育方法

インタースペースグループである株式会社ストアフロントの第一営業グループは通常のセールス業務に加え、入社1~3年目のメンバーの教育を行うチームとしての機能も持っています。経験の浅い若手社員への教育のコツをマネージャーの中嶋さんに伺いました。

LECTURER

株式会社ストアフロント(インタースペースグループ) リアルアフィリエイト事業部 第一営業グループ マネージャー 中嶋祐介氏

接客業、人材紹介業、広告営業、独立を経て株式会社インタースペースへ入社。現在は、東京と大阪の拠点を行き来し、グループの営業力強化に注力しながら、次のリーダーやマネージャーを育成することを目標としています。

私はメンバーに対して教育をする時に、「答えを教えない」ことを心がけています

私のチームは営業職ですので、お客様とのアポが取れなかったり、商談がまとまらなかったり、という課題がつきものです。そうした課題にメンバーが突き当たったとき、いきなり「答え」を教えてしまうと、応用力がつかないんですね。応用力がつかないと、自分の力で課題を解決できるようになりません

「人に何かを教えること」=「公式や答えを教えること」とついつい考えがちです。例えば、三角形の面積を計算する公式は、「底辺×高さ÷2」ですが、計算はできても「÷2」がなぜ必要なのか分からない人もいますよね。「÷2」をする理屈がわかっていないと、応用ができずに他の問題も解けなくなる。だから、私は公式だけを教えることはしません。

では、具体的にどうしているかというと、課題に対する原因を一緒に考えることから始めています。例えば、契約がうまく進まない場合、話している内容が悪いかもしれないし、話し方が悪いかもしれないなど、原因を1つ1つメンバーと分析していくのです。原因が分析できたら、今度は改善に至るヒントを伝えたり、メンバーが自分なりに考えている答えを引き出すような会話をしていきます。その際に、「契約がスムーズに進む時ってどういう時かな?」とゴールから答えを導くような問いかけをするときもあります

ティーチングではなくコーチングをする、という感覚です。とはいえ、入社したてのときはティーチングとして、最低限の要点を抑えた簡単なマニュアルを作って渡しています。最低限のベースができてからは、ティーチングを行わないようにしています。

こうした答えをすぐに教えない方法って、最初は大変なんです。メンバー自身の考える量がすごく多くなるし、教える側の労力もかかる。でも、「考え方」を教えていることになるので、最終的には自分で判断できるようになります

例として、当社の新卒メンバーでも1年経つとすごく成長していて、自分で発言して自分で考えて、提案できるようになっているんですね。時間はかかるけれど、投資だと思って辛抱強く取り組む。そうすれば、教わった側も、教えた側も後々ずっと楽になるはずです。