評価への納得
給与への納得感にはまず何よりも「評価への納得」が大事です。ここがおろそかになっていては給与への納得感はどうやっても生まれません。
また、市場価値だけを判断材料にして給与への納得を生み出すのは難しいです。あくまで「サイバーエージェント内での希少価値」も大事に給与を考えていることを従業員に率直に伝えることも重要です。
それから、給与の問題が発生した時ほど「給与以外の環境面」に注目することも大切です。
サイバーエージェントでは「相対的に他社よりいい環境にする」ということはよく経営陣の中でも話をしています。例えば「オフィス環境」「同僚」「仕事のチャレンジ具合」、こうした環境が他社と相対的に比較しながらいい環境となっているか、を常に見ておくことが大事です。
相対的に他社よりいい環境かどうか、は「感情報酬」の高さにつながります。私は報酬には「金銭報酬」と「感情報酬」の2種類があると考えていて、給与面で問題が発生したときは金銭報酬だけでなく感情報酬も含めて話し合いをするようにしています。
比較する「他社」というのは従業員の職種、志向性によって変わってきますので、そこをキャッチアップするためにもコミュニケーションが必要になってきます。
給与で問題が発生したとき、どうしても「金銭」だけの話に終始しがちですが、感情報酬に対してはどれくらいの可能性が残されているのかを含めてきちんと話し合うことで「給与への納得感」を高めることができるでしょう。